猫の下部尿路疾患
ペット 診療のこと
猫の下部尿路疾患は、ストラバイト結晶が砂状となり炎症物質と絡み合い、雄猫の尿道に栓を作り尿閉が起こるとされています。それ以外にも特発性膀胱炎とされ、その原因を特定することが難しい場合が多くあります。トイレ以外での排尿、排尿の回数が増えるが少ししか出ない、排尿時の疼痛、尿が赤い、排尿姿勢をとるが尿が出ないなどの症状が見られます。猫の特性から尿の濃縮力が高く尿比重が高いことが多く、粘膜への刺激が強くあるのではないかと考えられています。ドライフードを好む猫に多く見られます。療法食への変更や環境の改善などで飲水量を増やすことを考えてもらいます。猫に水を多く飲みなさいと言ってもなかなか難しいことです。食事内容や水の飲み方など、生活の習慣に固着することも多く、小さい時からいろいろな食事や環境にも対応できるように育ててあげましょう。
(2016年2月執筆)