心臓が大きいと言われました
胸部・腹部 診療のこと
健康診断の胸部レントゲンなどで「心臓が大きい」と言われたことがある人は意外に多いと思います。実は心臓が大きいこと自体が問題ではありません。心臓が大きくなった原因が問題なのです。
心臓は全身に血液を送るポンプの働きをしています。そのポンプの性能が落ちてくると、我々の体はポンプ(心臓)自体を大きくして対応します。心臓の病気にはさまざまな種類がありますが、ほとんどの心臓病は悪化してくると心臓が大きくなってきます。つまり心臓が大きいのは自覚症状がなくても、心臓病が隠れているサインの可能性があるのです。実際にはレントゲンなどで心臓が大きく見える原因はさまざまで、本当に病的に心臓が大きいものから、心臓の周りに脂肪が多く付いていたりするだけのこともあります。
健康診断などで心臓肥大を指摘されたら、超音波検査などで心臓病の有無や心臓の状態を確認する必要があります。
(2017年7月執筆)