
高血圧症
ペット 診療のこと
血圧の管理は犬猫でも重要で、高血圧が続くと強い症状を引き起こすことがあります。原因は基礎疾患からくる二次的なものが多く、猫の慢性腎臓病などは特に頻度が高いです。
ポイントは、病院で緊張してその時だけ血圧が高くても、基本的には大きな問題にはつながりにくいですが、常に高い状態が続いていると、腎臓・脳・眼などの臓器が特に標的臓器として影響を受け続け、ある日突然強い症状(失明や神経症状など)が出てしまう恐ろしい病態ということです。従って、健康診断などに組み込み早期に対策することは非常に有効ですが、病院に慣れていないためにその時だけ緊張して上昇いているのを、過大に評価してしまわないよう、繰り返しこまめに検査しながら基礎疾患を十分に把握することが重要です。
治療は基礎疾患のコントロールはもちろん、長期間の投薬治療が想定されます。長い目で獣医師と一緒に見ていきましょう。
(2025年5月執筆)
