猫の肥大型心筋症 (2)
ペット
今回は、肥大型心筋症だと診断された後の治療やコントロールについて話していこうと思います。この疾患は、基本的には投薬や安静配慮などが中心ですが、画一的に薬を出すのではなく、症状と状況によって対応しなければなりません。
症状がなく、心臓の負荷もそれほどないときには無治療となり、定期検査でモニタリングします。症状はなくても検査で心臓の負荷が目立つようになると、血栓症が現れるリスクが高まるので、血栓予防薬の投薬が強く推奨されます。しかし、これ以上の治療となると、明確に有効だといわれるものは現存せず、理論上有効だろうという獣医師の判断になります。
投薬の手間や薬の影響によるモニタリングなどのストレス負荷を考えると、どの薬を使うか意見が分かれるところだと思います。呼吸が荒いなどの症状があると、投薬が必須になることも多いため、獣医師とよく話し合って治療方針を決めることが重要です。
(2023年3月執筆)