血液検査で見る副腎
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副腎は内分泌を行う臓器で、内分泌液をホルモンと言います。ホルモンは血液によって標的臓器に運ばれ、極微量でその臓器の成長や活動を調節しています。副腎は脳の視床下部からのホルモンによって調節され、一定のホルモン(ステロイドホルモン)量に調節されています。
副腎疾患は、副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)や副腎皮質機能低下症(アジソン症)などがあります。肝臓疾患や腎臓疾患のように見えない病気を検査によって発見するのとは異なり、ルーチンな検査(臨床症状、スクリーニングの血液検査)や内分泌検査によってその検査に矛盾がなければ確定診断ができます。
ホルモンの検査はさまざまな要因(日内変動、飼育環境など)により測定値が変動するため、脳下垂体からの副腎刺激ホルモン(ACTH)を外的に投与し、最大限に副腎に刺激を当てた状態でコルチゾールの濃度を測定して診断します。
(2017年10月執筆)