胃十二指腸潰瘍
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ステロイドや非ステトロイド系の鎮痛剤解熱剤(NSAIDs)などの投与が発症原因として一般的ですが、ストレスや胃酸の分泌増加や肝不全・腎不全・急性膵炎など代謝性疾患でも見られます。人のアスピリン・フェニルブタゾン・インドメタシン・ケトプロフェン・イブプロフェンなどの鎮痛解熱剤の誤食などで見られ、血液の混ざった嘔吐や食欲不振、タール状の排便などの症状が見られます。鎮痛解熱剤では直接粘膜障害に加えて、胃保護プロスタグランジン(PGF2、PGI2)の合成を阻害することで潰瘍が形成されます。したがって併発疾患がある場合にはまずはその治療を行い、胃液分泌抑制や胃粘膜保護剤などの他に、合成プロスタグランジンの使用などで多くは改善するようになりました。しかし高容量のステロイドや鎮痛解熱剤の使用時には、胃粘膜保護剤などの予防的な処置が必要です。
(2016年10月執筆)