甲状腺機能亢進症
ペット
年を取った猫で非常によく遭遇する疾患に甲状腺機能亢進症というものがあります。人の病気だとバセドウ病という名前などは聞いたことがあるかもしれません。
甲状腺は首まわりについている小さな臓器ですが、そこから出る甲状腺ホルモンは体にさまざまな作用を引き起こします。甲状腺ホルモンは体の代謝を動かすので、これが出過ぎるこの病気は、食欲があるのに体重がどんどん減る、頻脈で心臓がバクバクしている、落ち着きがなく騒いでいる頻度が多くなるなどの症状が特徴的に出ることがあります。
治療としてこのホルモンを抑える薬を与えますが、それは上がり過ぎた代謝を抑えるということなので、抑え過ぎると隠れていた病気が顕在化することもあります。代表的なものは腎臓の病気です。そのため、投薬計画と定期検査をする必要がありますが、どちらも血液検査が主流なので、健康診断に組み合わせると良いでしょう。
(2020年12月執筆)