結核は過去の病気ではない!?
感染症 熱・咳・寒気 胸部・腹部
昭和20年代までは結核は日本人の死因の第1位でした。その後は治療法の確立により死亡者数が激減したため、今では過去の病気と思っている人も多いと思います。しかし実は今でも年間約2万人の新規患者が発生し、約2千人が亡くなる現代でも怖い病気です。結核は結核菌を含んだタンや唾のしぶきを吸い込むことによって感染します。結核菌は腎臓や背骨など体のどこにでも感染しますが、頻度も多くよく知られているのは肺結核です。肺結核の初期症状は咳や微熱、倦怠感など風邪のような症状ですが、それらが2週間以上長引きます。高齢の人、糖尿病などの慢性的な持病のある人、免疫抑制剤やステロイド剤を服用している人は特に注意が必要です。診断にはレントゲンやタンの検査を行います。結核は伝染する病気で、命に関わることもあるので、疑わしい症状がある時は放置せず医師に相談してください。
(2016年6月執筆)