おしっこが出ない!?
下腹部 診療のこと
尿が出なくなる理由は大きく分けて2つあります。一つは腎機能の低下や脱水により尿が作られない場合、もう一つは作った尿を出すことができなくなる尿閉の場合です。尿が作られていない場合は尿意もなく、排尿回数も減ります。また体に老廃物や水分がたまり、吐き気や倦怠感、むくみなどが起こります。尿閉の場合は、常に尿意があるのに出すことができず、膀胱が緊満して非常に苦しい症状が出ます。尿閉は感冒薬などの薬剤性やアルコールの過剰摂取、脳梗塞など神経を痛めた場合も起こり得ます。もともと前立腺肥大症により尿の勢いが弱い人は、尿閉のリスクが高まります。尿閉となった場合は、カテーテルという管を尿道に挿入して、尿閉を解除しながら原因疾患の治療を行います。
尿が出なくなった場合はもちろんですが、日頃から尿の勢いが弱く出しにくい症状がある場合は、泌尿器科を受診しましょう。
(2024年12月執筆)