Bird-egg症候群
アレルギー 成人
鶏卵アレルギーは乳幼児期の代表的な食物アレルギーですが、成人期に発症する鶏卵アレルギーの中に、飼育している鳥に関連したケースがあることが分かってきました。鳥を飼育しているうちに鳥の血液や羽毛、糞などに含まれる抗原に感作され、鶏卵摂取後に即時型アレルギー(摂取後2時間以内)が起こる病気です。
この病気は成人期発症が多く、小児ではまれです。原因となる鳥類としてはセキセイインコが最多で、カナリヤ・オウム・インコ・ハト・ニワトリなどがあります。抗原は気道粘膜から入り込み、最初の症状としては喘息や鼻炎症状がみられることが多いですが、そのうちに鶏卵や鶏肉を食べた後に口腔内の違和感、蕁麻疹、鼻炎、咳などが出現するようになります。抗原は熱に不安定で卵白よりも卵黄に多く含まれるため、生や不十分な加熱状態で鶏卵(特に卵黄)や鶏肉を摂取すると起こりやすくなります。
(2021年11月執筆)