充実したセカンドライフを楽しむために
口・歯 診療のこと
川崎市の統計では、令和2年10月1日時点で65歳以上の市民は32万人であり、5人に1人が65歳以上です。このうち、5人に1人が要介護認定者であり、6人に1人が認知症であるという推計が出ています。充実したセカンドライフを過ごすために、健康であることは条件の一つです。
中でも食事は体に栄養を取り込むだけでなく、人生を楽しむ上で大切な時間です。ところが、食べ物がしっかりかめないという相談は多く、日本福祉大学と厚生労働省の研究班が4年に渡り認知症リスクを追跡調査した結果にも、65歳以上で歯が20本以上ある人と、歯がほとんどなく義歯も使っていない人を比較すると、後者の認知症リスクは1.9倍にのぼるという報告があります。また歯を失ったままだと、その部分の顎の骨の刺激が無くなり、骨は吸収され、薄くなります。次第にかみ合わせも悪くなり、かむことが辛くなるのです。
8020財団の統計では年齢が高くなるに従い、歯の残存数は減少しています。インプラント治療は健康な歯を削ることなく失った歯を補い、顎の骨も痩せないように予防できる治療法です。しかし、保険適用外のため、治療費が高いというデメリットがあり、治療を諦めてしまう患者様も多いのが実情です。
そこでその解決策の一つが、上または下の片顎の人工歯を4~6本のインプラントで支える「オールオン4」治療です。1本1本のインプラント治療と比べ、費用も時間も大幅に軽減できます。長年、入れ歯で苦労している、歯の治療が長く続いている、早くきちんとかめるようになりたいと思っている患者様は、検討してみてはいかがでしょうか。
(2023年5月執筆)