自分に合った義歯で、自分の歯の寿命を延ばす
口・歯 成人 診療のこと
健康寿命を延ばす秘訣の一つが毎日の食事を楽しみ、食材をしっかりかむことです。残存歯数を調べてみると、45歳では平均26.4本。55歳は23.6本。65歳は18.3本、75歳では10.7本と、年齢とともに歯は加速度的に失われていくことが分かります(歯の寿命をのばす会より)。
成人が歯を失う原因の多くは歯周病といわれていますが、失った歯をそのままにしたため、健康な歯に負担がかかり失うこともあります。歯を義歯で補うことは健康な歯にかかる負担を減らし、自分の歯を守ることにつながります。義歯は脱着式、固定式とありますが、お口の状況は時間とともに変わるため、脱着式の義歯の場合は、せっかくお金と時間をかけて作っても、不具合が増えてくることも多いようです。
歯根が残っているときは、その歯根を利用して土台を作り、差し歯を被せます。抜歯などにより歯根まで失ってしまった場合は、インプラント治療を検討してみてはいかがでしょうか。固定式の義歯となるので、モノが挟まり痛みが起こるという不満も少なくなります。
失ってしまった歯が多い場合は、「オールオン4」というインプラント治療法もあります。これは4~6本のインプラントで義歯を支える治療法です。インプラント治療は自費診療となり、インプラントがしっかり固定されるまで時間も必要です。事前に担当医とご自身のお口の状況など情報を共有し、十分に検討しましょう。
(2022年7月執筆)