歯を抜いてはいけない。神経を取ってもいけない(1)
口・歯 診療のこと
歯も他の臓器と同様に安易に除去をしてはいけません。抜かれてからセカンドオピニオンを受けても遅いのです。腫れを繰り返しているとか割れているとかは抜歯理由にはなりません。
では、なぜその歯は腫れを繰り返すのか? 割れたのか? それらの多くが神経を取られているからです。歯痛で来院した際に神経を取られたことでこのようになるのです。神経を取る際、歯根への菌の落込みを防ぐことはほぼ不可能です。なぜなら(1)口腔は菌数が多く湿気と唾液で満たされている(2)削る際に水が出る(3)口をすすぐ(4)次回の治療までの間に仮封材が取れる恐れがあるなど、さまざまな感染要因が絡み合うからです。
ゴムシートを使い、空気を温めるなど感染を極力防ぐようにどの医師も努めますが、それでも感染するのです。そして約7割が再治療になります。症状の出ない3割は体の抵抗力が勝っているだけです。当院では3MIX-MP法(R)で抜歯・抜髄を防いでいます。
(2021年7月執筆)