フィラリア症はワンちゃんの病気と思われがちですが、猫ちゃんにも感染する恐ろしい病気です。蚊がフィラリアに感染した犬を吸血すると、幼虫（ミクロフィラリア）が蚊の体内に入り、その蚊が次に猫を吸血することで感染します。発症すると、呼吸困難や咳、嘔吐、食欲不振、体重減少などの症状がみられ、突然死の原因の一つと言われています。10頭に1頭がフィラリア幼虫に感染していると言われ、完全室内飼育の子でも約４割が感染しているという報告があります。更にマンションの10階に住んでいる子でも感染していたという驚きのデータもあります。

　蚊は二酸化炭素の濃度が高いところに近寄る習性があります。人の吐く息に反応し、家の中まで付いてきます。毎月1回の予防薬で、猫ちゃんの安全を守ってあげましょう。内服薬と背中に垂らすスポットタイプのお薬がありますのでご相談ください。

（2020年6月執筆）