血圧と脳卒中
季節の注意
季節の変わり目には体にさまざまな変化が起こりがちです。屋外と室内の温度差のために急な血圧の変動を来し、脳の血管に負担が掛かると、脳卒中の原因になります。
脳卒中は脳の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳の血管が破れて発症する「脳出血」や「クモ膜下出血」の大きく2つに分類されます。一般に夏場には脳梗塞が多いですが、冬は脳梗塞だけでなく脳出血も多いことが特徴です。この季節の脳卒中を防ぐには、急激な温度変化による血圧の上昇を起こさないことが大切です。
冬にお風呂やトイレで脳卒中になる人が多いのは、暖かい家の中でそこだけ寒いためです。これが「ヒートショック」と呼ばれる症状です。脱衣所やトイレにヒーターを置く、温かいシャワーで浴室を暖めてから入浴するなどして温度差をなくしましょう。長く飲酒を続けると血圧が高くなるため、お酒はほどほどにして高血圧を招く塩分も控えめにしましょう。
(2020年3月執筆)