感染と繁殖(1)
予防 口・歯
お口の中にいるバイ菌は30年前は400種でしたが、今は2000種類とも言われ、年々その新種が見つかっています。しかも、真菌などのカビ菌までいます。毎日フロスや歯ブラシで手入れするのは、バイ菌を増やさないように定期的に除去するためです。
虫歯菌は大きさ3ミクロンの連鎖球菌で、これら動かない菌群は食後1時間で1万倍に増殖しながら、酸とデキストランというゼリー粘液を排泄して、歯の間・根元や粘膜表面にバイオフィルム膜(菌膜)を作ります。やがて分厚く繁殖したバイオフィルムの中には嫌気性の鞭毛菌や、らせん運動をするスピロヘーターなど、唾液中や体内に時速換算で800キロというジェット機のスピードで移動する嫌気性菌たちが情報交換しながら増えていきます。
病原性が増悪するので、増やさないような早めの手入れが大切なのです。1日2回の歯ブラシで大丈夫? 正しい歯磨き指導を受けましょう。
(2019年11月執筆)