口呼吸の弊害と歯並びの関係(8)
口・歯 診療のこと
医療安全を考えた予防歯科、長期耐久性longevityな、お口の中の安全を目標にした治療を受けましょう。口呼吸は無意識のうちに行っています。鼻の気道粘膜がうっ血すると、1回の呼吸換気量が不足し、血液酸素濃度が下がります。1日に数万回は呼吸するので、全身の臓器や筋肉組織内の酸素不足はエネルギーの不完全燃焼を起こし、各臓器は機能が低下します。
特に脳は咬合筋・側頭筋や、喉の筋の硬直化と鼻呼吸による脳の機能熱の冷却がされないため、オーバーヒートして、処理速度の低下やフリーズ状態を起こし始めます。視床下部・脳下垂体・脳幹に溜まった熱は、非常にリスクが高く、全身の機能障害の発症へとつながります。関節包内の軟骨細胞でも、酸素不足は軟骨細胞の壊死による全身各所の関節痛を引き起こします。
低位舌は奥歯の歯型が舌に付き、口内炎や舌がんを発症しやすくします。舌を口蓋の天井に押し付ける筋トレで、舌肥満を解消しましょう。
(2019年9月執筆)