精度の高いインレーや義歯を作る
予防 口・歯
むし歯治療は歯の患部をできるだけ最小限に削り、インレーなどで削った部分を補います。歯自体は自己修復ができないので、このようにして治療を進めます。このときに重要なのが、精度の高いインレーや義歯を作ることです。もし合わない箇所があれば、そこからむし歯は再発します。そして治療の度に歯を削るので、最終的に歯を失ってしまうことに繋がります。
精度の高いインレーや義歯を作るのに有効な設備が歯科用CAD/CAMです。従来はペースト状の印象材で型を取り、石膏を使い復元し、そこからインレーや義歯を手作業で製作していました。工程が重なる度、どんなに優秀な技工士さんでも精度は低くなります。また、製作までの日数もかかります。歯科用CAD/CAMは歯の患部の型取りから製作をコンピュータ制御の機器に置き換えるので、作業効率や義歯の精度も飛躍的に向上し、患部に合った精度の高いインレーや義歯が提供できるようになりました。
私は、皆さんが自分の歯でいつまでもおいしい食事を楽しめるよう、歯科医師として、むし歯の再発がないように精度の高い治療を提供しようと考えています。しかし、日々のケアという一番大切な部分は患者さんの協力が不可欠です。この春から、私たちと一緒に皆さんの歯の健康を守る習慣をつけていきましょう。
(2019年3月執筆)