急にごみのようなものが見える!?
目 診療のこと
急に小さいごみのようなものがたくさん見え始めることがあります。俗に飛蚊症と呼んでいる症状ですが、その原因はさまざまです。
50歳前後以降に年齢的な変化で、眼球内の硝子体という透明な寒天状の部分が眼底の網膜と分離を始め、硝子体中に濁りが生じることで起こる症状です。他に異常がない場合はそのまま経過観察ですが、網膜裂孔や網膜剥離が生じていたり、糖尿病や網膜血管の閉塞により硝子体内に出血を生じることが原因の場合は、治療を急ぐ必要があります。
他の原因がない場合は硝子体の濁りを消す方法はなく、自然に消失するのを待つしかありません。場合によっては濁りが残ることもあります。また一度眼科で心配ないと言われた後も、症状に変化があるときは必ず再度眼底検査をすることが必要ですし、症状に変化がなくても発症後1か月ほどしたら、念のためもう一度眼底検査をされることをおすすめします。
(2019年1月執筆)