食物アレルギーは治りますか? (1)
アレルギー
食物アレルギー(以下FA)は、新生児期から成人期までさまざまなタイプが存在し、発症年齢や臨床型、原因食物の種類により耐性化(改善)率には違いがありますが、乳幼児期に発症したFAの多くは成長に伴い治ります。臨床型別に説明しますと、
(1)新生児・乳児消化管アレルギー:下痢、嘔吐、血便などの症状で始まり主に牛乳が原因となりますが、早期に適切な対応ができれば多くは1歳までに良くなります。
(2)FAの関与するアトピー性皮膚炎:早期に診断し、湿疹のコントロールをしっかり行うことにより、FAへの進展の予防と早期の耐性獲得が期待できます。
(3)即時型症状:通常2時間以内に発症するFAで、乳児期から成人期まですべての年齢で起こります。学童・成人発症の場合は自然に良くなることは少ないのですが、乳児期発症の場合は原因食物にもよりますが、一般的に良くなることが多いと思います。
(2017年9月執筆)