どうして高血圧の治療をするの?
血液・血管 診療のこと
高血圧の人に血圧を下げる薬をすすめると、「血圧が高い方が元気」などと治療をためらう人がいます。高血圧はほとんど自覚症状が出ることがないので、治療の必要性を感じにくいのでしょう。
確かに血圧が多少高くてもすぐに辛い症状が出るわけではありませんが、高血圧の害はゆっくり進みます。長年の血管への負担が動脈硬化となり、症状が出る頃にはそれらの血管が詰まり、心筋梗塞や脳梗塞など命に関わったり、重い後遺症を残したりする重大な病気の原因になることもあります。実際に心筋梗塞などを起こしたほとんどの人が、それまでに一度は血圧が高いと言われたことがあります。
血圧は自宅での測定が最も大切で正確です。検診などで血圧が高いと指摘されたことがあれば、自動血圧計を入手し測ってみましょう。自宅で135/85以上が続く場合は、高血圧症の可能性がありますので、主治医に相談してください。
(2017年6月執筆)