心筋炎を知っていますか?
季節の注意 胸部・腹部
胸が痛くなる病気の代表は心筋梗塞や狭心症ですが、その他にもいろいろな病気が胸痛の原因になります。その一つが心筋炎です。心筋炎の頻度はあまり高くありませんが、一度発症すると死に至ることもある、心臓病の専門医も恐れる怖い病気です。
心筋炎の原因の多くが「風邪」です。風邪がこじれて心臓にウィルスが入り込み炎症を起こし、心臓の血液ポンプとしての機能を低下させたり、危険な不整脈を起こしたりします。多くの場合、根本的な治療方法はなく、必要に応じて心臓の働きを助ける装置などを使用しながら、自然に治るのを待ちます。経過が順調であれば1〜2週間で改善しますが、心臓の機能障害が残ることもあります。
心筋炎は年代を問わず発症する可能性があります。風邪症状に続いて胸痛などを自覚する場合は、軽く考えずに早めに受診をするようにしましょう。
(2017年1月執筆)