原因食物は何が多いのか?
アレルギー
食物アレルギー(以下、FA)の原因食物は年齢や臨床病型により異なります。通常2時間以内に起こる即時型のFAでは乳幼児期には鶏卵・牛乳・小麦が多く、果物も少なくありません。学童から成人になると、魚類・そば・甲殻類(エビ・カニ)・ピーナッツが多くなってきます。これは一般に鶏卵・牛乳・小麦は成長に伴って耐性を獲得しやすく、魚類・そば・甲殻類・ナッツ類は自然には耐性が獲得しにくいためと考えられています。
口腔アレルギー症候群は、果物や生野菜を食べた後に口の中の違和感や口唇の腫れなどが出現する疾患で、多くの人が花粉症にかかっています。花粉症の原因となる花粉により抗原となる果物や野菜に特徴があります。
食物依存性運動誘発アナフィラキシーは、特定の原因食物を摂取後に運動をすることでアレルギー症状が起こる疾患ですが、原因食物として小麦と甲殻類が多いとされています。
(2017年1月執筆)