予防的ケアと除去ケアの違い (9)
予防 口・歯
人の口の中には500種以上もの常在菌が生息しています。口の中・喉・鼻とつながった粘膜上の多くの常在菌には、カンジダ菌など真菌カビ菌やスピロヘーターという蛇や寄生虫のように素早く移動し、血流に逆らいながら粘膜や隔壁細胞につきささる動物的な動きをする菌もいます。それらの菌は体の免疫力が働いている時は異常繁殖しません。しかし毎日のケア不足で常在菌群が多い状態が続くと、自浄作用では除去できずに、常在菌の中から病原性の強い菌が発生したり、特異的感染による病気やウイルス感染・真菌感染が起き、免疫力の衰えた時に日和見で発症してきます。
普段全く感染症状もなく、元気で健康そうに見えていても、毎日の予防的ケアの不足が常在菌叢の変化、腸内フローラといわれる腸内常在菌叢の悪性化を招くのです。毎食後に予防ケアが大切です。
(2015年11月執筆)