
「鉄分」は、足りていますか?
血液・血管 診療のこと
「鉄欠乏」というと貧血を思い浮かべると思いますが、実は貧血以外にも、体の鉄分不足によってさまざまな不調が起こることがあります。疲れやすい、朝起きられない、頭がぼんやりする、気分が沈む、めまい、動悸、脱毛などの症状は、原因に鉄不足が隠れていることがあります。特に成長期の子どもや月経のある女性、頻繁にスポーツをしている人、偏食の人などは鉄欠乏になりやすいことが知られています。また胃潰瘍やがんなどからの慢性的な出血も要注意です。
鉄欠乏の診断には、体に貯蔵している鉄や、鉄が効率的に利用されているか等の検査が必要で、一般的な健康診断では、見つかりにくい場合があります。治療は食事の見直しや鉄剤の服用が中心ですが、原因を調べることも大切です。「年齢のせい」「疲れのせい」と思っていた不調が、鉄不足のサインかもしれません。気になる症状がある場合は主治医に相談しましょう。
(2026年5月執筆)













