
近視の進行を防ぐ理由
予防 目
当院は5月の連休明けに開業し、ちょうど学校健診のシーズンで、近視の子どもたちが多く来院しました。そこで今回は近視のお話を。
親御さんから、「私も近視ですが、眼鏡でよく見えますし何も支障はありません。この子も眼鏡で困っていないようですが、近視の進行を防いだ方がいい理由はありますか?」という質問を受けることがあります。その際は、「近視は病気ではありませんが、緑内障をはじめとした重大疾患の大きなリスクとなるため、進行は可能な限り防ぐことが望ましいです」と答えています。
緑内障は前回のコラムの通り、日本人の成人の失明理由の第1位であり、近視眼でリスクが格段に高まることがさまざまな研究で報告されています。その他、近視によりリスクが増す疾患は網膜剥離、黄斑分離症、黄斑変性症、脈絡膜新生血管などいくつもあり、進行すると眼に不可逆的なダメージを来すものばかりなのです。次回は予防法などについてお話しします。
(2025年6月執筆)
