誤嚥
シニア 口・歯
誤嚥(ごえん)とは食道に送られる食物や逆流した胃の内容物が気管に入ることです。誤嚥性肺炎を起こしやすく、高齢者の介護や脳疾患の看護で飲食物を正しく嚥下することは極めて重要です。嚥下運動は咀嚼した食物を奥へ送り、軟口蓋が後方に動いて鼻に入らないように鼻咽腔を閉じ、喉頭蓋が気道を閉鎖して食道入口部が開き、食道に食物を送ります。この一連の動作には口腔・舌・咽頭・喉頭のみならず顔・頚・肩など広範囲の筋肉が使われます。
個人差はありますが、誰しも年齢とともに飲み込む力が低下してくるので誤嚥を起こしやすくなります。食事を摂ると「むせ」や咳が出る・声がかすれる・いつもお茶や水で食物を流し込むなど、そんな人は誤嚥かもしれません。よくかみ、ゆっくり食べ、飲み込んでから次を口に入れる習慣をつけましょう。そして舌や口の運動、発声で舌・咽頭・喉頭の強化を図らなければいけません。
(2019年7月執筆)