噛みしめで咬み合せが狂う? (2)
予防 口・歯
下奥歯が内側に大きく傾いたままで学童時を過ごす場合や、生え変わる時期に奥歯を使うことが少ない場合、約70%の人は顎が狭く、犬歯間も狭い前歯叢生で咬み合せも低い傾向にあります。
日本では、予防矯正や咬合誘導は保険がきかず自費で経済的負担も大きく、子どもたち全員が矯正を受けるというわけにはいきません。スイスでは健康予防作用が認められてか保険治療が可能で、矯正が100%普及しています。顎が狭いままでは舌のスペースが不足し、舌がんの発生率が2倍にも増え、低位舌では気道が狭くなり喘息や睡眠時に咽頭部閉塞で無呼吸症の発症や、誤嚥性肺炎など各種の疾病症状を誘発する恐れがあります。
また、30代から奥歯の歯周病や咬合低位が進行し食い縛り癖も発症。骨隆起や歯エナメル質磨滅、頸部崩壊で根面露出、知覚過敏や象牙質露出による酸触も進行します。免疫力低下・フレイル(虚弱)も口元からです。
(2017年9月執筆)