唾液の分泌障害「ドライマウス」
口・歯 診療のこと
体内に菌や菌の外毒素・内毒素が侵入すると、その影響で炎症性のサイトカインがお口や喉の粘膜下に増え、唾液腺が炎症を起こして唾液の出が悪くなります。ドライマウスを防ぐには、オーラルケアで口内に悪い菌を増やさないことが大切です。1日2回のオーラルケアでは歯周病菌や虫歯菌が増殖してバイオフィルムができ、古いバイオフィルムには悪玉菌が増えています。古いバイオフィルムは磨いても落とせません。口内ケアは、例えばトイレの便器が、使用後すぐに水を流さないと汚れが落ちにくくなるのと同じで、食後時間が経ってからでは遅いのです。
高温多湿の口内で、菌は4秒ごとに分裂増殖し、食後、口内や喉、食道粘膜上の菌は、残っている栄養を餌に増殖します。歯の見えている咬み合わせ面・外側・内側の3面は、食事中に食べ物がぶつかりこすっているので、バイオフィルムは残りません。食べかすは見えない歯間の隣接面に詰まり、それが食後30分以内に菌によって腐敗醗酵し、口臭になります。酸と菌が増えると歯周病が進行するので、腐敗する前がオーラルケアの予防的タイミングです。1日2回のケアでは、口内の約70%の面にバイオフィルムがこびりつき、歯肉炎や歯周炎、隠れ虫歯などが進行し、歯周ポケット内にも菌が侵入して潰瘍状態です。自己流糸ようじは、歯肉炎が悪化し口臭が増すので危険です。
まずは当院にいらしてください。開業時から37年間予防歯科を行なっています。最先端のオーラルケア実績が効果的です。
(2017年4月執筆)