インフルエンザの話
予防 感染症
鳥や豚もインフルエンザにかかりますが、このウイルスは人には感染しません。ところがごく稀に遺伝子変化で人に感染可能なウイルスが誕生し、これに感染すると人には免疫がないため劇症となりやすく、死亡率が高くなります。鳥や豚から人に感染しても感染した人から他の人に感染しない場合もありますが、人から人に感染できるウイルスは新型インフルエンザと呼ばれ、世界中に大流行(パンデミック)する可能性があります。一方、毎年流行する季節性インフルエンザは予防接種で数か月間免疫機能を上昇させ、感染する確率や肺炎・脳症などの重症化を軽減することができます。季節性インフルエンザで死亡するのは、ほとんどが高齢者や幼少児、心臓・肺・腎臓などの慢性疾患があるハイリスクの人です。ハイリスクの人の感染予防のためには、本人だけでなくキャリアーとなり得る周囲の人々の予防が大切です。
(2016年10月執筆)