夜のトイレ
下腹部 診療のこと
睡眠中におしっこで起こされるとわずらわしいですね。夜間の排尿は加齢に伴い多くなることが知られています。
夜間尿の原因には、大きく分けて頻尿と多尿があります。夜間の尿量が多くなる多尿の原因としては、寝る前の水分や塩分の摂取によるものや、心不全などによる心機能の悪化、糖尿病などの基礎疾患が挙げられます。少量のおしっこを何度もする頻尿の原因としては、過活動膀胱や前立腺肥大症による畜尿障害が挙げられます。睡眠が浅くなり、起きたついでにトイレに行く場合もあります。
多尿の治療には水分と塩分の摂取制限やむくみのコントロール、糖尿病などの原因疾患の治療を行います。尿量を減らすホルモンの内服薬も効果的です。頻尿に対しては、過活動膀胱や前立腺肥大症の治療を行います。睡眠の質を改善する薬も開発され、効果的な場合があ
ります。気になる人は一度泌尿器科にご相談ください。
(2024年11月執筆)