在宅医療における酸素療法について
診療のこと
さまざまな病気を抱えながらも、自宅で療養生活を送る人は多くいます。中でも慢性的な呼吸不全の場合、在宅酸素療法を導入するケースが見られます。COPD(慢性閉塞性肺疾患)では、肺の機能が著しく低下し、血液中の酸素が不足した状態(呼吸不全)になることがあります。
このように、血液中の酸素が不足している人が、自宅など病院以外の場所で不足している酸素を吸入する治療法として「在宅酸素療法(HOT)」があります。月に1回以上、医師による訪問診療管理の下、酸素供給機器を使用することが健康保険の適用になっており、現在日本では約17万人がこの療法を受けています。装置に不具合がないか、決められた酸素容量が守られているか、痛みや不快なく患者が治療に専念できているかなどを観察します。
自宅で療養したい、リハビリに励みたい人にとって、非常に有用な加療方法です。
(2023年5月執筆)