ストレスと不整脈
予防 成人 胸部・腹部
コロナ禍が続き、仕事や生活習慣の変化にストレスを感じている人も多いと思います。そのためか、最近不整脈が出たり、悪化したりする例が増えています。
そもそも体の機能は内臓から皮膚まで自律神経である交感神経と副交感神経が調節していますが、ストレスはこの両者のバランスを崩し、全身にさまざまな症状を起こします。循環器への最も大きい影響は末梢血管を収縮させ、心拍数を増やし、血圧が上昇することです。その結果、動脈硬化や血管狭窄の部位や程度などによっても異なりますが、心臓発作や脳卒中を起こすこともあります。
ストレスによる不整脈は期外収縮が多く、もともと不整脈のある人は増悪することがあります。ストレスによる不整脈には抗不安薬や睡眠導入剤を使用しますが、依存性がある薬の長期使用は避けるべきと考えられており、規則的な食事と睡眠などの生活習慣の改善が基本です。
(2022年3月執筆)