在宅医療における「抗体カクテル療法」
感染症 時事
コロナ感染症自宅療養中の在宅医療現場において、「抗体カクテル療法」が開始されようとしています。「抗体カクテル療法」は、新型コロナウイルスの軽症から中等症の患者を対象として7月に承認され、入院患者の他、一定の要件を満たす宿泊療養施設や臨時の医療施設に限って投与が行われています。
中外製薬が新型コロナウイルスの治療薬として承認申請し、7月に厚生労働省が承認した「カシリビマブ」と「イムデビマブ」。抗体医薬と呼ばれるタイプの薬で、人工的に作った2種類の抗体を同時に投与するため「抗体カクテル療法」と呼ばれています。
全国1,400ほどの施設で、合わせておよそ1万人が投与を受けましたが、重篤な副作用は報告されていないということです。海外で行われた治験では、入院や死亡のリスクをおよそ70%減らすことが確認されおり、在宅医療の現場ではその効果が期待されています。
(2021年9月執筆)