緑内障だと使えない薬があるの?
目 薬
内服薬の中で、閉塞隅角緑内障(へいそくぐうかくりょくないしょう)が禁忌とされているものがあります。隅角とは角膜(黒目)と虹彩(茶目)の隙間にある部分のことで、隅角が閉塞していると眼圧が上昇することがあります。
睡眠薬や安定剤などの一部の内服薬は、抗コリン作用があり、散瞳することで隅角が大変狭い場合に眼圧上昇が起こり得ますが、内服薬で急性緑内障発作のような急激な眼圧上昇を起こしたという例は実際のところはあまりありません(注射薬で急性緑内障発作を生じたという報告はあります)。
実は緑内障でなくても隅角がかなり狭い場合は、同じく眼圧が上昇し得るということになりますし、また白内障が進行すると、もとは隅角が狭くない場合でも狭くなってくることがあります。緑内障の有無に関わらず、自分の隅角が狭くないか知っておくことは意味があると思います。
(2021年6月執筆)