デルマドローム
皮膚
皮膚は内臓の鏡といわれるように、内臓疾患の症状として皮膚に現れることがあります。これをデルマドロームといいます。
肝疾患であれば黄疸といって皮膚が黄色くなり、手のひらが赤くなることもあります。後頸部や背部にかけて痒みを伴う赤褐色の皮疹が出現する色素性痒疹という皮膚疾患があります。比較的女性に多く、これは過度なダイエットによるものや糖尿病が隠れていることがあります。また、体全体が赤くなる紅皮症というものがあります。原因は薬剤性や感染症、皮膚疾患の急性増悪の場合もありますが、なかには悪性腫瘍が隠れていることもあります。
このように内臓疾患や糖尿病などのような代謝性疾患の症状として皮膚に現れることがあります。皮膚科医が注意深く患者を診察していくとともに、患者側も健康診断を受けるなど、日頃からヘルスケアをしていくことが大切です。
(2020年3月執筆)