おうちで最期まで過ごすには? (9)
シニア 診療のこと
「腰痛が悪化して、病院への通院もできず困っています。救急車を呼ぶほどでもないし、往診してもらえますか? 自宅で治せますか? 」最近、このような相談が少なくありません。
訪問診療とは、がんの緩和ケア、終末期医療だけではなく、一時的でも通院困難になった患者さんに対して、内科的や整形外科的な疾患まで幅広く行うことができます。例えば、自宅安静加療は、往診医による病状・生活環境の把握・ケアマネージャーによるケアプラン調整(介護ベッド・ヘルパー・食事手配など)によって実現できます。
往診医によって、骨形成注射薬(週1回)投与、骨粗鬆症内服薬、鎮痛作用貼付薬なども効果的です。また、往診医指示により、訪問看護師・訪問リハビリと連携・全身状態観察・精神的なケアによって、安静による廃用性障害を防ぐことが可能となり、腰痛が改善した後、再度病院への通院が可能となります。
(2019年1月執筆)