心筋梗塞と痛み
季節の注意 胸部・腹部
心臓病は我国の死亡原因でがんに次いで2番目に多い疾患です。その中でも心筋梗塞が最も多く、寒い季節には発症数が増加します。
心筋梗塞と言うと多くの場合、経験したことがないほどの激しい胸痛を感じるとして知られています。発作を起こした時には一分でも早く冠動脈の血流を再開しなければなりませんが、冠動脈が完全に閉塞し血流が途絶えるまでの時間や範囲により、痛みの程度もさまざまです。急激に閉塞されれば激痛を、ゆっくりであれば比較的軽い痛みになります。
また関連痛(放散痛)と言って前胸部ではなく、歯・あご・左肩・左腕・首・心窩部(胃部)などに痛みを感じることがあります。これは心臓の痛み刺激と脳に届く刺激の通路が同じか、隣接しているために脳が誤認すると言われています。歯痛や肩の痛みで検査をしても異常がない場合、もしかすると心筋梗塞かも知れないのです。
(2017年11月執筆)