心療内科の薬と飲酒
心・精神 成人 薬
心療内科で処方される向精神薬のほとんどは神経の興奮を鎮め気持ちを楽にする薬です。当然似た作用を持つアルコールとの併用が問題となります。
嘔吐窒息などを除き昔ほど相互作用増強による危険は少ないのですが、行動の抑制がはずれ危険行為に及ぶひとがいます。また向精神薬代謝が変化し効果が弱まることもあります。したがって薬理学的には飲酒と向精神薬との併用は絶対禁止とされていますが、いきなりの断酒は難しいものです。しかし飲酒は疲労を増強し睡眠の質を低下させ、うつ病を悪化させるのです。
また仕事のストレスを飲酒でカバーする習慣はアルコール依存症のリスクとなります。
そこで私はまずは1回量を缶ビール1杯程度に留め、休肝日を2日ほど設けることから始めることをおすすめします。ただし長期多量飲酒者が急に断酒すると危険な障害が発生することもあるので、専門医と相談して行いましょう。
(2017年7月執筆)