ネット情報には気をつけて
心・精神
SNSやYouTubeを主とするネット情報が席巻し、政治をも大きく左右する事態が起きています。ネット情報には客観性の乏しい質の悪い情報が多く含まれ、ネットで質の良い情報を集めることは困難です。そしてある程度客観性に基づくはずの情報に対する信頼度は低下していて、私たちは情報の質の良し悪しを判断することが難しくなっています。
医療、特に心療内科、精神科医療は、ネット情報に振り回されていると言えるかもしれません。「○○病体験記」と称するものが、典型的な病像とは言えなかったり、向精神薬についての理解が偏っていたり、などです。
「ネットで見つけた真実」には疑いの目を向けることが必要です。物事の表面的な感触ではなく、確かな情報を得られるよう、患者と医師の間の情報交換の質が問われている時代に、私たちはいると考えられます。
(2024年12月執筆)