お肉はしっかり焼きましょう
季節の注意 診療のこと
夏はもうすぐそこです。夏といえばバーベキューですが、この季節は食中毒への注意が必要です。食中毒の中でも原因の半数以上を占めるのが、カンピロバクターという細菌による腸炎です。
カンピロバクターは肉類に付着していて、特に原因として最多なのは鶏肉です。これらを食べた2~7日後に下痢や嘔吐(おうと)、高熱などの症状が現れ、それが約1週間続きます。多くは自然に治りますが、まれに、手足の運動や感覚が麻痺(まひ)し、時には命の危険を伴うギランバレー症候群という病気を合併することもあるので、軽く考えてはいけません。
予防法は「十分な加熱」です。カンピロバクターはもともと肉類に付着しているので、新鮮かどうかは関係ありません。特に肉類を焼くときには加熱が不十分になることが多くあるので、焼き鳥や焼き肉、バーベキューなどは注意が必要です。内部までしっかり火を通してから食べるようにしましょう。
(2024年6月執筆)