お酒とおしっこ
下腹部 季節の注意 診療のこと
この時期は忘年会や新年会など外でお酒を飲む機会も増えますね。楽しい宴会でついつい飲みすぎてしまうこともあるかと思います。お酒を飲むとアルコールによる利尿作用で尿量が増え、トイレに行く回数が増えますが、このときに注意が必要です。
過度にアルコールを摂取すると尿が急激に作られて膀胱(ぼうこう)が緊満し、前立腺のむくみと相まって尿を出しづらくなることがあります。重度になると全く尿が出ない状態(尿閉)に至ってしまう場合もあります。こうなると自力での排尿はできなくなるので、医療機関を受診し、カテーテルという管を尿道に入れなくてはなりません。
尿閉のつらさは筆舌に尽くしがたく、できれば避けたいものです。日頃から尿の勢いが弱い人や頻尿の人は尿閉のリスクが高まります。気になる症状がある人は、宴会の前に泌尿器科を受診しましょう。
(2023年12月執筆)