関節周囲軟組織過緊張連鎖
口・歯 診療のこと
整形外科医は、腰痛・肩凝り・膝痛の原因が関節周囲軟組織過緊張連鎖であることは知っています。しかし、それと同じことが口の中で起こっていることは知りません。
例えば、右手か左手で腕(軟組織)を握って限界まで振り向き、向いた状態で手を離すと、首はさらに動きます。これと同じようなことが口の中でも起こっています。きつい靴や靴下、下着などを身に着けると関節可動域(関節の動く範囲)は低下します。それと同じで、口の中は歯と軟組織(頬粘膜、舌)が直接接しているため、軟組織に過緊張を引き起こしてしまうのです。
歯のとがりが頬粘膜や舌を刺激し、関節を変位させ、それが連鎖することにより、顎関節症や肩凝り・腰痛・膝痛といった症状を引き起こします。また、舌を動かしたとき、口を開けたとき、呼吸時にも影響を及ぼします。このようなことは、キネシオロジーの筋肉反射テスト(Oリングテストなど)で調べることができます。
(2023年12月執筆)