心房細動発症の危険因子
シニア 成人 胸部・腹部 血液・血管
心房細動に起因する脳梗塞は死亡率が高く予後不良なため、しっかりと抗凝固療法を行い脳梗塞の発症を予防することが重要です。
最大の危険因子は「年齢」です。高齢になるほど罹患率が高く、70歳以上の人の3〜5%に心房細動があると報告されています。50歳未満の人にも見られますが、心臓弁膜症や睡眠時無呼吸症候群、甲状腺疾患などの基礎疾患があることが多く、国立循環器病研究センターによると、年齢と弁膜症以外の危険因子の中では「心房細動以外の不整脈の有無」が重視されています。
すなわち、期外収縮など治療を必要としない不整脈の経過中でも心房細動が出現する危険があるわけで、十分に注意しなければなりません。その他の危険因子として、高血圧(収縮期圧140以上)・虚血性心疾患・肥満(BMI25以上)・飲酒(2合/日以上)・喫煙の有無、non・HDL(総コレステロールとHDLの差)値の異常が挙げられています。
(2020年4月執筆)