小児の副鼻腔炎に注意を
耳・鼻・喉 診療のこと
風邪や鼻アレルギーの罹患後に黄色や緑色の濃い鼻汁に変化してなかなか治まらないのは、慢性副鼻腔炎のサインかもしれません。副鼻腔炎になると、膿性鼻汁の他に鼻づまり・頭痛・頰部痛・頭重感・不眠・後鼻漏による咳・嗅覚障害などを引き起こし、日常にも影響を及ぼすことがあります。
そもそも副鼻腔とは鼻・目の周囲にある4対の空洞で、小さな通路で空気が出入りし換気されています。細菌・ウイルスの感染や鼻の構造上の問題、時に虫歯などが原因となり、空洞に膿がたまって排出されにくくなり長期化すると、慢性副鼻腔炎になることがあります。耳と鼻は耳管でつながっているため、特に小児では中耳炎を併発することがあり要注意です。
原因になる菌に合った抗生剤などの内服薬や局所治療で、根気よく副鼻腔炎を治してあげることが大切です。しっかり鼻呼吸をして快適な毎日を過ごしましょう。
(2020年3月執筆)