インフルエンザワクチンとFA
予防 季節の注意
インフルエンザワクチンの接種が行われる季節ですので、食物アレルギー(FA)とインフルエンザワクチンとの関係をお話しします。インフルエンザワクチンはニワトリの有精卵から作成され、卵白アルブミンの混入が懸念されます。しかし、国内メーカーのワクチンは欧米の製品より高度に精製されているため、卵白アルブミンの含有量は数ナノグラムと極めて微量であり、WHOの基準(5000ナノグラム/回)やアメリカの推奨値(700ナノグラム/回)よりもはるかに少ない量になっています。この含有量は生体でアレルギー反応を起こすにはあまりにも微量です。
結論から言いますと、鶏卵を含む食品(加工品レベル)を食べている人であれば、インフルエンザワクチンを接種することに問題はありません。完全除去中の人はアレルギー専門医と相談していただき、接種に伴う危険性を上回る価値があると判断されれば接種可能となります。
(2019年11月執筆)