血管年齢
血液・血管 診療のこと
誰でも年とともに血管も老化していきます。検査で年齢に比べて老化が進んでいる結果が出るととても気になりますね。医療機関で比較的広く用いられている検査方法の一つに胸と手足に電極やカフを付けて、心音と上下肢の動脈の脈波から「血管の硬さ」を、そして手足の血圧から「動脈の狭窄」を調べる方法があります。血管の老化が進んでいると心筋梗塞や脳卒中などの動脈硬化性疾患になる率が高いと言う訳です。
その原因は高血圧・高脂血症・糖尿病・喫煙・肥満・運動不足ほか多々ありますが、自分は何が原因かを適切に把握して治療することが必要です。動脈硬化は大きく分けて血管壁が硬くなることと、壁にプラークができて内腔が狭くなることの二通りあり、一度できると改善しないと考えられてきました。しかし、最近の研究では、治療によりプラークが縮小し狭窄しにくくなる可能性が示唆されています。
(2018年10月執筆)