レビー小体型認知症について
診療のこと 頭部・首・肩
物忘れや能力低下が気になる人で、寝ている間に大声を出したり激しく手足を動かしたりするようなことはありませんか? また、人影や虫が見えるような錯覚、体が動かしづらくなり歩行が遅くなるなどの症状があれば、レビー小体型認知症の可能性があります。
もう一つの特徴は、認知症状の良いときと悪いときの差が激しいことです。この病気は、αシヌクレインという異常タンパクが脳に溜まり「レビー小体」を形成して引き起こされることが分かっています。αシヌクレインは嗅神経や自律神経系にも蓄積するため、においの感じにくさ、便秘、立ちくらみなどを伴うことも多いです。
診断には問診、MRI、認知機能検査の他、脳血流検査、ドーパミン神経の異常を調べる検査などを行います。アルツハイマー型認知症とは違った治療やケアが必要になり、生活の質を良くするためにも早めの診断が重要です。
(2024年5月執筆)