跛行(はこう)
ペット 診療のこと
散歩や元気よく動き回った後、高い所から飛び降りた後に、手足を引きずったり痛がって歩かなかったりする様子を見かけたことはありませんか? この症状を「跛行」と呼び、手足を挙上したり、一部体重をかけられないまま歩行したりすることをいいます。原因は、外傷・皮膚疾患・整形疾患などとさまざまです。
初めに行う触診によって、外傷や皮膚疾患が原因だと分かることも多くあります。爪を引っかけた、手足先に植物のとげが刺さった、地面とこすれた肉球の腫大、足裏や指間にできものができた、などが一部の例です。肉球は唯一、汗をかく部位であり、なめやすいこともあって傷口から細菌が入ることで炎症がひどくなる場合もあります。
一方、捻挫・靭帯(じんたい)損傷・脱臼・骨折などを含む整形疾患は、歩行検査やレントゲン検査が必要になる場合もあります。来院時、緊張で痛みを我慢する子もいるため、自宅での様子を撮影してくることもおすすめします。
(2023年9月執筆)