病気と検査(2)~尿検査
ペット 血液・血管
尿検査では多くのことが分かるだけでなく、血液検査よりも早く異常を検出することもできます。尿検査では、特殊な試験紙を使って、尿のpH(肉食動物は酸性)・潜血・タンパク(尿路の炎症や腎機能の評価)・尿糖(糖尿病の確認)などを評価します。次に比重計を使って尿比重を測定します。採尿された時間によっても尿比重は変わってきますが、朝一番の濃縮された尿では、腎臓の機能などを評価できます。
また、顕微鏡を使って細胞や結晶を観察します。細菌が検出されれば尿を培養することもあります。尿成分の分析などによってより詳しい結果が得られます。これは、他の検査と組み合わせて検査を進めます。動物に負担をかけることなく、尿だけで多くのことが分かります。尿検査は古くから行われている検査ですが、最近、尿中に排出される微量なホルモンやタンパクによって、色々なことが分かるようになってきています。
(2015年11月執筆)